インディアナ州にあるUSスチールのゲーリー製鉄所

日本製鉄は23日、傘下の米鉄鋼大手USスチールがインディアナ州に持つ同社最大の高炉を改修すると発表した。投資額は3億5000万ドル(約550億円)となる。日鉄はUSスチール買収時に、2028年までにUSスチールを通じて110億ドルの投資を米政府に約束している。最大高炉の改修は具体策の一つとなる。

改修するのはインディアナ州のゲーリー製鉄所にある「第14高炉」で、USスチールが保有する高炉で最大となる。粗鋼生産能力は750万トンで、自動車向け鋼板などが主力となる。

ゲーリー製鉄所については自動車用鋼板など高級製品の拡充のため、約2億ドルを投じて生産設備を改修することも既に公表している。ペンシルベニア州にあるモンバレー製鉄所では約1億ドルを投資し、生産過程で副産物として生成される鉄鋼スラグのリサイクル設備を新設する計画だ。USスチール再生に向けて、日鉄主導の巨額投資が動き出している。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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