債券市場では日本国債が売られて価格が下がると、長期金利が上昇するという関係になっています。

今月に入ってから長期金利の上昇が続いていますが、26日も国債を売る動きが強まり、長期金利の代表的な指標となっている10年ものの国債の利回りは一時、1.62%まで上昇しました。

これは2008年10月に1.63%まで上昇して以来、およそ17年ぶりの高い水準です。

背景には日銀の利上げが早期に行われるという観測が広がっていることがあります。

また、アメリカの債券市場では、トランプ大統領がFRB=連邦準備制度理事会で利下げに慎重な理事を解任すると明らかにすると、金融政策の先行きが不透明だとして国債が売られて金利が上昇し、こうした動きが日本の債券市場にも広がったという見方が出ています。

市場関係者は「日銀の植田総裁が23日、アメリカで行った講演で『国内では賃金に上昇圧力がかかり続ける』などと発言したため、日銀の利上げ観測がさらに強まっている形だ」と話しています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。