西日本鉄道グループの広告代理店「西鉄エージェンシー」(福岡市)は“バス好き”を応援する「みんなの推しバス!」通販サイトを開設した。バス関連のさまざまな体験を商品化。バス愛好家からの推し活を通じて、事業者を応援できる相互プラットフォームと位置づけ、将来的には全国展開を図る考えだ。
12月下旬から始まる第1弾は、西鉄バス北九州(北九州市)が有する路線バス約450台のうち50台を対象にした、「推しバス車両プラン」(税込み5万9400円)を販売。購入者の名前か、「○○号」といった希望するオリジナルネームを記したマグネットシート(縦5センチ、横20センチ)を運転席付近に掲げるほか、半年の契約期間後にマグネットシートと期間中の距離などを記した走行報告書を受け取ることができる。
また「推し車体カスタムプラン」では、車体をラッピング。「車両プラン」と同じ内容を記した大型マグネットシート(縦10センチ、横40センチ)を車内に掲出することができる。契約期間は半年か1年で、更新も可能。販売価格は調整中としている。
年明けからは「推しバスグッズ」の販売もスタートする。役目を終えたバスのつり革▽降車ボタンなどの部品▽過去に使ったバス停の「標板」▽前後のバス停名を記した「隣接板」――といった“お宝”を通販サイトから購入することができる。販売点数や価格は後日公表される。
日本バス協会によると、少子高齢化や交通手段の多様化、さらには新型コロナウイルス禍や運転手不足の影響で全国の路線バスの赤字額は総額で4000億円に上るなど厳しい状況だ。そのため、バス愛好家と事業者をつなぐサービス展開で業界の活性化につなげたい考えで、3年以内に事業者10社程度と、10年以内に都道府県ごとに1社の事業者と協業を目指し、サービスの拡大を目指す。
今後は新車両の納車立ち会い体験や、ナンバー設定などの体験プランの提供も計画。西鉄エージェンシーの担当者は「日ごろできない体験を通じてバスを身近に感じてもらえれば」と話す。【橋本勝利】
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