日本製鉄九州製鉄所(北九州市)
衰退する大都市のトップランナー、北九州市が長い停滞を続けるか、脱するかの岐路にいます。企業の進出計画が相次ぎ、2024年に60年ぶりに転入超過となりました。「再興都市」では人口減少や高齢化が日本を覆うなか、課題先進都市が探る再興の取り組みを伝えてきました。(内容は公開当時のものです)
日本製鉄八幡地区の電炉化、北九州に脱炭素の変革迫る
日本製鉄九州製鉄所八幡地区の戸畑第4高炉(北九州市)
官営八幡製鉄所を源流とする「鉄の都」北九州市から、高炉の火が消える。1901年の操業開始から130年目となる2030年、日本製鉄の九州製鉄所八幡地区の心臓部は鉄スクラップなどを電気で溶かす電炉に切り替わる。影響を受ける従業員は協力会社を含め約1150人。地元では不安の一方で、脱炭素の取り組みを前向きに捉える声もある。…記事を読む
北九州市、なるか「洋上風力コンビナート」 浮体式で東アジアも視野
響灘地区の沖合では洋上風力の建設が進んでいる
北九州市が「洋上風力コンビナート」の構築を探る。市臨海部の響灘地区は、東地区で着床式の風車を組み立てる「基地港湾」がすでに稼働している。新たに西地区で洋上風力の主流となる浮体式の総合拠点づくりの検討を始める。民間企業を巻き込んで巨大プロジェクトをまとめる手腕が問われる。…記事を読む
北九州市90万人割れ目前 政令市一の高齢化、女性の流出対策急ぐ
北九州市は市制発足以来、初の90万人割れが迫っている
北九州市は16日、9月1日時点の推計人口が90万494人だったと発表した。前年同月比7885人の減少で、1963年の市制発足以来、初の90万人割れが迫る。年1万人を超す死亡数が続き、人口減少に歯止めがかからない。同市は女性の人口流出を減らすとともに、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率の引き上げに取り組む。…記事を読む
「家族」代わりの複合福祉施設 北九州のNPO、貧困・孤立の解探る
建設が進む抱樸の「希望のまち」(北九州市)
ホームレスや高齢者らを支援するNPO法人、抱樸(ほうぼく、北九州市)が家族の機能を地域が肩代わりする拠点「希望のまち」を建設している。高齢化と単身世帯化が進む北九州で貧困と孤立という社会課題に挑む。企業も巻き込んで持続可能な運営を探り、全国に通じる地域共生モデルを「課題先進都市」の北九州から発信する。…記事を読む
北九州モノレール、人口減下の大型投資 開業40年で初の車両更新
JR小倉駅の駅ビルにモノレールが乗り入れる姿は北九州市を代表する風景の一つ
北九州モノレールは2026年4月に運賃を平均14.5%引き上げる申請をした。開業40年を過ぎて初となる車両更新など大規模な設備投資を控え、利用者負担により原資を確保する。北九州市の人口は40年以上も減少が続くが、24年度の輸送人員は過去最高だった。定時性の高さを生かし、基幹交通としての運行継続を見据える。…記事を読む
区役所ロビーで角打ち 北九州市、「出先意識」改革へ区独自事業
八幡西区役所での角打ちは酒販店が出張して生ビールを提供している(北九州市)
北九州市が7つある区役所の改革に取り組んでいる。課ごとに本庁部局につながる「出先意識」を排し、住民と協働して地域の課題解決に取り組む最前線を目指す。2025年度に各区に担当職員を配置したのに続き、26年度は各区が企画・提案する予算枠を新設する方向だ。ヒトとカネの配分で7つの個性に磨きをかけ、市全体の魅力を高める。…記事を読む
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