日本銀行本店=2020年1月9日、松倉佑輔撮影

 日銀は、政策金利の引き上げを決めた今月の金融政策決定会合での「主な意見」を公表しました。「着実な利上げが望ましい」など、来年以降も経済や物価の情勢を見極めながら、追加利上げが必要だとする意見が複数上がっていたことが明らかになりました。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「日銀の利上げと今後の見通し」を解説します。

Q 今回、日銀は何を決めたの?

A 18日と19日に開かれた会合で、政策金利を0.5%程度から0.75%程度に引き上げることを全員一致で決めました。

Q 「着実な利上げが望ましい」っていう意見が出ていたんだね。

A ある委員は、利上げ後も「引き続き、経済を強力にサポートする金利水準、金融緩和の度合いにある」、別の委員は、日銀の利上げが遅れて物価高の制御や経済の安定が難しくなる恐れを懸念し「着実な利上げが望ましい」と指摘しました。

Q 日銀は会合後、来年以降の利上げについて何かコメントしたの?

A 19日の植田和男総裁の記者会見後には、来年以降の追加利上げの速度や幅を示唆する発言がなかったことから、円安が進行しました。

Q 今回の意見公表後はどうなったの?

A 「主な意見」では委員らから追加利上げに積極的な発言が複数盛り込まれていたことから、公表後にやや円高が進みました。

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