2025年は新政権が発足し、人工知能(AI)などへの積極投資を掲げる一方、長期金利の上昇や円安傾向が目立った。26年の経済はどうなるのか。西部ガスホールディングスの加藤卓二社長に展望や経営方針を聞いた。
――九州電力と共同で建設した液化天然ガス(LNG)を燃料とする「ひびき発電所」(北九州市)が2026年3月に運転開始の予定です。
◆当社は電力小売の自由化に合わせて、2016年に電力販売を始めた。これまで太陽光や陸上風力といった電源を自前で確保してきたが、主要な電力は卸売り市場で調達してきた。
ひびき発電所が稼働すれば、卸売り価格の変動や天候に左右されず、安価な電力を安定的に供給しやすくなり、競争力が高まる。地方のガス会社が火力発電所を持つ意義は大きく、電力販売での競争は顧客の利益につながる。
――電力販売で効果は出ていますか。
◆卸売りで引き合いが増えた。もともと契約先は8事業者ほどだったが、火力発電所を持つことになり、契約は3倍に増えた。公共施設や企業向けの大口販売を25年に始め、こちらも契約数は伸びている。
家庭向けは、ガスの営業で培ってきた顧客との接点が多く、じわじわと伸びている。新たなプランを増やす予定で、大手電力会社のような安定感やお得感のあるプランができそうだ。
――経営へのメリットは?
◆ガス・電力のエネルギー会社として、当社の存在感が高まる。24年度に6億6700万キロワット時だった電力の年間販売量を、27年度に9億キロワット時に伸ばす計画だ。「電力・その他エネルギー」の分野の営業利益を27年度に24年度比6倍の30億円としたい。
このほか、ひびき発電所を九州電力と共同保有することで年間10億円以上の営業利益の押し上げ効果を見込む。LNGの取扱量が増えて基地や運搬船の活用効率を高められる。発電所は当社の敷地内にあるため、土地利用料も得られる。【聞き手・久野洋】
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