大発会で手締めをする市場関係者ら(5日午前、東証)

2026年最初の株取引日となった5日、大手証券の首脳から株価上昇の継続を見込む声が相次いだ。大和証券グループ本社の荻野明彦社長は年末の日経平均株価について、5日終値比で2割高い6万2000円を予想。日本企業の好業績や活発なM&A(合併・買収)、ガバナンス(統治)改革へ期待が集まった。

証券各社の首脳は日本証券業協会などが開いた新年の会合で記者団の質問に答えた。大和の荻野氏は26年の株価上昇の理由に企業業績の改善を挙げた。「企業の資本効率の向上を支え、日本経済が力強い成長ステージに上がることをサポートしたい」と述べた。

野村ホールディングスの奥田健太郎社長は、25年に過去最高となった日本のM&A件数に関し「この流れは続くだろう」と指摘。「特に集まっている海外投資家の(日本株への)需要は大きく変わることはない」と言明した。SMBC日興証券の吉岡秀二社長は「機械や防衛関連、医薬品など、人工知能(AI)で生産性を高められる分野に期待できる」と話した。

日本取引所グループ(JPX)の山道裕己・最高経営責任者(CEO)は初取引を祝う大発会の式典で「日本経済、日本企業はかつてないほど投資家から注目されている」と強調した。26年が午(うま)年にあたることに触れ「どんな駿馬(しゅんめ)でもその道のりを一足飛びに駆け抜けることはできず、一歩ずつ歩みを進めていくものだ」と述べ、JPXの市場改革や政府の経済政策を続ける重要性を説いた。

日銀の植田和男総裁は5日、全国銀行協会の新年賀詞交歓会などの挨拶で利上げを続ける方針を強調した。「賃金と物価がともに緩やかに上昇していくメカニズムが維持される可能性が高い」と述べた。

「経済・物価の見通しが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げる」と語った。緩和度合いの適切な調整は「物価安定の目標をスムーズに実現するとともに、経済の息の長い成長につながる」と説明した。

全国銀行協会の半沢淳一会長(三菱UFJ銀行頭取)は「経済、社会構造の転換点をチャンスと捉え、新たな価値創造や社会課題の解決に果敢に挑戦していく」と力説した。

片山さつき金融相は「デフレ・コストカット型の経済から成長型経済へと移行できるかはまさに金融が担っている」と訴えた。金融庁が25年末に策定した地域金融力強化プランの実現に向け、資金や人材を行き渡らせるために官民連携が必要だと提起した。

日本生命保険の朝日智司社長は5日、役職員向けの年頭所感で「顧客や社会からの確かな信頼が不可欠だ」と記した。日本生命では25年7月に、三菱UFJ銀行への出向者が同行の内部情報を無断で持ち出していた問題が発覚した。朝日氏は「再発防止策を全社一丸となって推進することが重要だ」と指摘した。

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