「田んぼにゴミ捨てるやつ 米食うべからず」「お茶碗の中にゴミ捨ててるのと一緒やで」――。SNS(交流サイト)でそんな怒りの声を上げながら、中古農機具会社「リンク」(本社・滋賀県近江八幡市出町)が、水田へのゴミ捨て根絶に取り組んでいる。昨夏には小学生からポスターを募集。優秀作品を看板にしてこのほど地元の5カ所に立てた。その様子を動画配信したところ反響を呼んでいる。将来的にはこの環境キャンペーンを全国に広げていきたい考えだ。【伊藤信司】
同社は2011年創業で、農機具の出張買い取りなどを進めて急成長。現在は北海道から鹿児島県まで全国37カ所に店舗網を広げている。農政への要望を聞くウェブアンケート、肥料・農薬の適正利用講習なども催し、社会的な活動も注目されている。
顧客と交流する中で、車道沿いの水田や水路に、飲食容器やレジ袋などが捨てられるという悩みをよく聞いた。広報部主任の井上葉月さん(28)が「田んぼにゴミを捨てないで 絵画コンクール」を発案。昨年の夏休みに近江八幡市内の小学5年生から作品を募集した。水田の仕組みや環境問題を学ぶこの学年を対象にしたという。初の試みで応募は8人にとどまったが、田植えとゴミ拾い作業を並べて描き、「田んぼはゴミ箱ですか?」とアピールしたり、ポイ捨てを見た樹木や山々が涙を流したりする構図など、力作ばかりだった。5作品を鉄製看板に加工し、出品者も招いて市内各所で設置セレモニーをした。
井上さんらはコンビニエンスストア近くの水田に捨てられたゴミを回収し、続いて手にまめを作りながら穴を掘り、ハンマーで看板を打ち込んだ。SNSで一連の取り組みを動画で発信すると、「美味しいお米を頑張って作ってくださってるのにそこにゴミを捨てるなんて!」「農家さんの気持ち考えてほしいです」「小学生の子供たちが描いてくれた手作りの看板が未来の力になりますように」といった共感の声が続々と寄せられた。
同社はホームページで今後の目標をこう書いている。「将来的にはこの取り組みを市外、県外へと拡大していくことを目指します」「このプロジェクトを通じて、田んぼが持つ大切な役割を子どもたちと共に見つめ直し、地域社会全体で田んぼを守る意識を育むことを目指します」
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