リコーが開発した生成AIモデル

リコーは8日、フローチャートなどの複雑な図表を読み込み、質問者に適切に回答する生成AI(人工知能)の軽量モデルを開発したと発表した。中国アリババ集団が公開するAIモデル「通義千問(Qwen、クウェン)」シリーズに改良を加えた。2026年前半から、自社の企業向けサービスに組み込む。

生成AIの基盤技術である大規模言語モデル(LLM)を開発した。新モデルは、性能の指標になる「パラメーター数」が320億と既に無償公開する自社の従来モデル(700億)の半分以下にした。より小型のサーバー上で駆動でき、顧客が使いやすくなる。

リコーが開発したAIモデルのイメージ

開発のベースにしたクウェンのパラメーター数320億のモデルと性能は同程度だが、リコーのモデルはエクセルで複数のセルが結合された表などを理解できる。顧客の要望にあわせ、追加学習のサポートや調整も受け付ける。

リコーはAIを使いたい企業に、LLMやサーバー、関連ソフトウエアをまるごと提供する自社サービスを手がける。新開発したAIモデルも同サービスに組み込んでいく。

ビジネスの現場で生じる請求書や事業戦略などの経営資料は、文書に加えて図や細かな表組みなどが含まれることが多い。従来のLLMはこうした図表の意味を解読できず、適切に回答ができない課題があった。

リコーはオフィス事務機などで培ったAIのノウハウを生かし、フローチャートなどを含む複雑な資料を読みこなして、適切に回答するAIモデルに力を入れる。AI開発を支援する経済産業省の取り組み「GENIAC(ジーニアック)」の枠組みを活用し、25年夏に最初のモデルを無償公開していた。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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