ミネベアミツミは28日、温度センサー大手の芝浦電子に対し実施しているTOB(株式公開買い付け)の期限を9月11日に延長すると発表した。芝浦電子に対し同意なきTOBを進めている台湾電子部品大手の国巨(ヤゲオ)が、買収にあたり必要な外為法上の審査状況について公表したことなどで、法令上延長する必要が生じた。価格は変更しない。

これまでの期限は28日だった。ミネベアミツミは21日に「法令上必要とならない限り期限の延長や価格の引き上げはしない」と発表していた。しかしヤゲオが27日に9月10日までに外為法上の承認を取得できる見込みであると公表したことなどから、当局がミネベアミツミに訂正届出書を提出するよう求めた。訂正届出書を提出するとTOBを10営業日延長する必要がある。

1株6200円のTOB価格については「変更する予定はない」との姿勢を継続する。ヤゲオの価格は7130円とミネベアミツミを15%上回っている。芝浦電子の28日の終値は7000円で一時前日比8%高の7070円を付け、上場来高値を更新した。

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