五井駅に止まる小湊鉄道の車両(2025年9月)

千葉県の五井(市原市)―上総中野(大多喜町)間で鉄道を運営する小湊鉄道(同市)は学生向けに2026年度中は1万円で全線乗り放題となる「学生専用 全線年間パスポート(年パス)」を4月1日に発売する。

通学定期の利用が落ち込むなか、採算度外視で学生の利便性向上を優先し、鉄道離れに歯止めをかける狙いがある。

年パスは27年3月末時点で30歳以下の小中学生、高校生、大学生、専門学校生が対象。五井から上総中野まで18駅の全区間(約39キロメートル)が乗り放題となる。通学のほかアルバイトや趣味などでの利用も想定している。

乗降客の多い上総牛久駅から五井駅までの通学定期の場合、現在は6カ月で約9万7000円。通学定期から年パスへの切り替えで平均9割程度の値引きになるという。

大幅な減収を補うため、今後の年パス継続を目的とする1口3000円の寄付制度を創設し、地域の住民などに広く支援を求める。寄付者には返礼として、1日フリー乗車券と沿線施設や店舗の割引・優待をセットにした「お楽しみ券」を進呈する。

同社の鉄道事業は年間1億円以上の赤字が続いており、高校生などの通学定期の収入は特に落ち込みが激しい。子どもの減少に加え、定期代の高さなどがネックとなり、新型コロナウイルス禍の後も利用減少が続いている。

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