
クボタは19日、大阪市内で定時株主総会を開催した。取締役や監査役の選任を求めた会社提案の全3議案は可決された。ホルムズ海峡が事実上の封鎖状態になる中、原料の調達について「紅海など他のルートがないか検討を重ねている」と明らかにした。
総会では株主から、イラン情勢の影響について質問が出た。花田晋吾社長は「物流や原油価格、原油に由来する様々な原料価格の影響が懸念される」と回答。その上で「(製品の)供給で影響を受けやすいのは水環境事業だ」と述べた。
クボタは農業機械や建設機械のほか、水道管の生産も手掛ける。ポリエチレン製の上水道管などでは、原料となる樹脂を中東から輸入している。水環境カンパニー長を務める近藤渉・専務執行役員は「段階的ではあるが影響が懸念される」とし、ホルムズ海峡ではなく別ルートの検討を進めているとした。
塩化ビニール製の下水道管などの原料については、化学メーカーから輸入しているという。いずれの製品についても「ただちに生産停止になるような短期的な懸念は今のところない」と強調した。
化学プラント向けに生産するチューブは、中東向けの納入が約5%になる。主な市場は北米や東南アジア諸国連合(ASEAN)地域で、サウジアラビアの拠点での生産は24年に終えていることから、近藤氏は「影響は限定的な範囲にとどまる」との見方を示した。
クボタはグループ全体として、中東地域に生産拠点は置いていない。サウジアラビアの事務所に駐在員が1人いたが、すでに退去した。イラン情勢の混乱に伴う業績への影響について、花田氏は「毎日のように情勢が変わり、金額面で伝えられる内容はまとまっていない」と指摘。「どういった影響が出るか検討しているところだ」とした。
午前10時に始まった総会には232人の株主が出席し、開催時間は1時間35分だった。前年はそれぞれ217人、2時間3分だった。
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