
人工知能(AI)開発のプリファードネットワークス(PFN、東京・千代田)とインターネットイニシアティブ(IIJ)が23日、次世代型の冷却設備を備える実証中のAI向けサーバーを公開した。サーバーの発熱を効率的に冷やして安定稼働を実現できるのが特徴で、新たなデータセンターの設計や運用につなげる。
PFNが開発するAI用半導体チップ「MN-Core 2」などを搭載するサーバーを、IIJが千葉県白井市に持つデータセンターで運用する。サーバーに取り付けた配管に冷却水を流して熱を取り除く「直接水冷方式」に対応する区画を新設した。冷たい空気でサーバーを冷却する「空冷方式」より冷却効率が高い。
新区画は「AImod(エーアイモッド)」という名称で、冷却に使う水は蒸発させずに循環する。水の消費がなく、環境への負荷が低い。
同日、記者会見したIIJの山井美和常務執行役員は「今後、水冷方式を採用するデータセンターを構築する上で重要な、(ひな型として使える)『レファレンスモデル』の開発につなげる」と話した。今後、冷却効率の確認や運用における課題の洗い出しなどを進める。
PFNとIIJ、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST、石川県能美市)の3者は、2023年12月に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と経済産業省の委託事業に採択され、AIを効率的に使える計算基盤の開発に取り組んできた。
既に開発済みの計算基盤もあり、25年7月には島根県松江市にあるIIJのデータセンターで試験稼働を始めた。今回公開したデータセンターは松江市で稼働するものより規模が大きく、PFNだけでなく米エヌビディアのサーバーもまとめて直接水冷方式で冷却する。
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