
日本鉄鋼連盟(東京・中央)の今井正会長(日本製鉄社長)は27日、都内で開いた記者会見で米国・イスラエルとイランの軍事衝突が鉄鋼業界に与える影響を説明した。「中国から中東への鋼材輸出が止まると東南アジアや日本の鋼材市況にネガティブな影響が懸念される」と話した。
中東の年間鋼材需要約2000万トンの8割は中国からの輸入で賄われている。中国の鋼材は過剰生産により、日本をはじめとする各国の鋼材市況を悪化させてきた経緯がある。中東に鋼材が届かなくなると、中国が他の地域に輸出し始める可能性がある。
日本の鉄鋼メーカーが中東の製油所などに供給する継ぎ目のない鋼管も輸出が停滞し「影響は既に出ている」(今井会長)という。自動車メーカーが中東向けの輸出減少を見込んだ生産調整に動いていることもあり、鉄鋼需要が減る可能性がある。
製鉄所の操業への影響については「(1970年代の)オイルショックなどにより日本の鉄鋼業では脱石油が一つのテーマだった時期があり、技術的な改善を踏まえて直接原油供給に依存しない構造になっている」と話した。
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