
旭化成は岡山県倉敷市でのバイオガス精製システムの実証試験で、メタンの高純度・高回収率を両立できたと発表した。独自の触媒技術から二酸化炭素(CO2)を選択的に吸着するゼオライトを開発し、ガス分離プロセスと組み合わせてCO2を効率的に除去した。今後は同技術の世界展開へ、ライセンスを供与する提携先探しを始める。
バイオガス由来のメタンは既存の天然ガスインフラを活用できるエネルギー源として注目されるが、バイオメタンの精製では高純度と高回収率が一般的に相反し両立が技術的な課題となる。そこで旭化成は両立に向けた実証試験を、2025年2月から倉敷市の児島下水処理場で下水汚泥から発生するバイオガスの一部を用いて実施している。
実証試験の初期評価として約1カ月にわたり連続運転したところ、精製されたバイオメタンの純度は97%以上だった。天然ガスのパイプライン注入や圧縮天然ガス(CNG)などの燃料に十分使える水準という。同時に99.5%以上と高い回収率も達成した。
ゼオライトと組み合わせるガス分離プロセス「PVSA」は、圧力と真空を交互に利用し特定のガスを吸着・脱離させて分離する技術だ。いずれも化学品製造を支える技術の開発で培った知見を活用した。
旭化成は倉敷での実証でより長時間の連続運転における性能検証やデータ蓄積を続け、新たなパートナー企業や自治体との提携から商用スケールでの実証に進む方針。地球温暖化対策やエネルギー安全保障の観点から欧州やインドでバイオガスへの需要が高まっており、27年を目標とする早期の社会実装に向けてライセンス先を探る。
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