「天神住友生命 FJ ビジネスセンター」の最上階にある入居者専用のサウナ。水風呂や外気浴スペース、炭酸風呂もある(3日、福岡市)

住友生命保険と福岡地所(福岡市)は3日、福岡市・天神で同日開業した「天神住友生命FJビジネスセンター」の内覧会を開いた。地上24階・地下2階建てで、高さは113メートルと天神で最も高いビルになる。入居企業向けの共用スペースを充実させ、最上階にはサウナを設けた。

FJビジネスセンターは福岡市地下鉄・天神駅と直結している。最大の特徴は入居企業の従業員が利用できる「リブート」と名付けた共用スペースだ。貸床面積約2万3000平方メートルの15%を使い、2〜4階と24階に設けた。

24階のサウナは予約制で、曜日によって男女の利用を分ける。外気浴スペースや炭酸風呂もある。4階にはジムやシミュレーションゴルフを設けた。共用スペースを充実させることで出社を促し、社内外の交流を活発化させる。人材獲得への効果も見込む。

共用の会議室は3階と4階にあり、アプリで予約・決済する。SNS配信や動画撮影に使いやすい部屋も用意した。会議室以外の施設は無料で利用できる。

リブートは福岡地所系のエフ・ジェイエンターテインメントワークス(福岡市)が運営する。2階の共用カフェラウンジでは入居企業向けに無料の交流会を開くほか、施設の使い方の相談やイベントの運営を担当するコンシェルジュを配置する。

FJビジネスセンターの延べ床面積は約4万2000平方メートル。1フロアあたりの面積は1100平方メートル超で6区画まで分割できる。入居企業は8割決まっており、9月中旬から順次入居を始める。

福岡市の高島宗一郎市長は3日の開業式典で「これからのオフィスビルは単に会議室や働くスペースだけではない。共用部に付加価値を持たせて、こんなオフィスで働きたい、こんな企業に入社したいと思ってもらえるかだと感じた」と語った。

3日に開業した「天神住友生命 FJ ビジネスセンター」(福岡市)

福岡地所は現在開発を進めている「天神ビジネスセンター2期計画」でも今回のような入居企業向けの共用スペースを設ける予定だ。

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