
大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は4日、大阪城東部の森之宮エリア再開発に関わる事業者選定入札で応募がゼロだったと発表した。1万人以上を収容するアリーナ施設や大阪公立大の新キャンパスなどを2028年までに整備する予定だった。資材価格の高騰などから大阪メトロ・大学側が当初設定していた予算の範囲で手を挙げる事業体が現れなかった。
大阪メトロによると「再開発に関心を持つ事業者は多かったが、(採算面を危惧して)応募に踏み切れなかったとみられる」という。今後、再入札の実施や任意で事業者を選ぶ随意契約の導入を検討する。
再開発の対象となるのは大阪城公園の東側にある大阪メトロの車両工場と大阪市のゴミ処理施設跡地の合計約2.6ヘクタールの敷地だ。大阪メトロは中央線支線の森之宮新駅と空飛ぶクルマの発着場を備えた駅ビルの建設も並行して進め、28年にエリア全体の「まちびらき」を予定している。
まちびらきに向けては「当初スケジュールから出来るだけ遅れないように速やかに推進する」(同社)としている。
大阪府・市も、都心部で梅田を中心とした「キタ」や難波などの「ミナミ」に次ぐ「ヒガシ」の重要開発エリアとして森之宮を位置づける。大阪城の北東部にある京橋や「大阪ビジネスパーク(OBP)」と一体開発する方針も示していた。
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