

「櫻坂46」のファンが過去1年以内に使った総額は356億円と推計した。2位は24年にデビュー30周年を迎えたロックバンドの「GLAY」(同327億円)、3位は男性アイドルグループ「Snow Man(スノーマン)」(同315億円)だった。
どれだけ多くの生活者に接触できているかを示す「リーチ力」は2021年から5年連続で「鬼滅の刃」(1011万人)が首位となった。アニメや映画のヒットに加え、グッズなどへの展開も多い。

リーチ力と支出喚起力の双方で躍進したのは人気ロックバンド「Mrs. GREEN APPLE(ミセス・グリーン・アップル)」だった。リーチ力は5位(前年調査では18位)、支出喚起力は11位(同20位圏外)に入った。
両方のランキングでトップ20位入りした音楽アーティストは22年調査の「嵐」以来。24年に新曲を高い頻度で発表して視聴者を増やし、ライブや音楽フェス、配信、ファンクラブなどで広く支出を喚起したようだ。
今回の調査では、1人当たりのコンテンツへの支出金額は前年比7.6%増の8万5137円で、11年の調査開始以来、過去最高を記録した。3年連続の上昇となっており、「エンターテインメント市場の本格的な盛り上がりを示している」という。
一方、コンテンツに支出する人数はほとんどのジャンルで減少傾向にある。「ライブやグッズなどに支出する熱心なファンが存在するものの、コンテンツにお金を払う顧客の数自体は必ずしも増えてはいない」としており、先細りを避けるためには新規顧客やファンを増やすことが欠かせない。
調査は博報堂DYホールディングスと博報堂が運営するコンテンツビジネスラボが実施。2〜3月に日本国内の15〜69歳の男女を対象にインターネット上で調査し、1万人から有効回答を得た。(岸本まりみ)
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