
核融合システムを手掛ける京都フュージョニアリング(東京・大田)は、第三者割当増資と借り入れで計67億5000万円を調達した。調達した資金を活用し、京都にある試験プラントでの発電の実証試験に取り組む。核融合炉から熱を取り出す熱サイクルシステムの開発・実証を進めていく考えだ。
調達資金のうち借り入れは53億円で、国際協力銀行(JBIC)、三菱UFJ銀行、日本政策金融公庫などが融資した。第三者割当増資は14億5000万円で、京セラのコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)である京セラベンチャー・イノベーションファンド1号、JERA、三井住友信託銀行などが引き受けた。
調達資金はカナダ原子力研究所と共同で設けた技術実証試験施設で実施する共同開発にも投じる。
今回の調達で事業拡大期の「シリーズC」が完了した。日本政府は2030年代の核融合発電の技術確立を目標としている。京都フュージョニアリングは燃料サイクルシステムの全体設計に取り組む。
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