
ヤマダホールディングス(HD)は11日、12日に改装開業する「LABI池袋本店」(東京・豊島)を報道向けに公開した。家具・インテリアの売り場を近隣の店舗に集約し、家電の品ぞろえを従来から約5割増やした。年内にも西武池袋本店へ出店するヨドバシカメラに対抗する。
「元々私らは電器屋で、ヨドバシさんはカメラ屋。互いに魅力のある店を作っていけば、池袋は日本を代表するような家電の街になる」。ヤマダHDの山田昇会長は意気込んだ。上野善紀社長は「家電専門店として50年以上の歴史を持つ当社だからできる圧倒的な品ぞろえと、親子3世代が楽しめる提案型の売り場を作った」と強調した。

ヤマダHDは暮らしに関連する商品を一元的に提供する「くらしまるごと」戦略に力を入れており、LABI池袋本店でも主力の家電に加えて家具なども販売してきた。大塚家具の店舗「IDC OTSUKA 池袋ショールーム」に家具・インテリアの売り場を集約し、その分LABI池袋本店の家電売り場を増やした。
LABI池袋本店は地下2階から地上6階まで売り場を展開する。総売り場面積は約5000坪(約1万6500平方メートル)で、「家電売り場としては最高峰の大きさと品ぞろえ」(上野社長)と強調した。玩具、化粧品、運動器具なども取り扱い、子供からシニアまで幅広く集客する。大塚家具の店舗でも使えるポイントや家電と家具を共同配送するサービスによって相互送客する。
情報発信にも力を入れる。店内にはライブコマース用のスタジオを設け、店舗の外装にはデジタルサイネージを付けた。山田会長は「(改装にあたり)郊外に新店舗を作るくらいお金を掛けた」と話した。
ヤマダHDが店舗改装に乗り出したのは、駅直結で好立地の西武池袋本店に出店するヨドバシに対抗するため。池袋に本社を構えるビックカメラも近隣に複数の店舗を展開している。ヤマダの改装開業とヨドバシの進出によって池袋エリアの競争が激化する。
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