記者会見するトランプ米大統領=ホワイトハウスで2025年6月27日、西田進一郎撮影

 トランプ米大統領は15日、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業に関して中国側と合意し、19日に習近平国家主席と首脳協議すると表明した。自らのソーシャルメディアに投稿した。米国は経済安全保障上の理由から、ティックトックを運営する中国IT大手「字節跳動(バイトダンス)」に対し、事業継続の条件として中国資本からの分離を要求していた。

 トランプ氏は「欧州での米中間の貿易協議は非常にうまくいった。若者たちが救いたいと思っていた『ある』企業についても取引が成立した」と投稿。「金曜日に習氏と会談するだろう。我々の関係は極めて強固なままだ」とした。

 米中は14日からスペインのマドリードで貿易問題などに関する4回目の閣僚協議を開催し、ベッセント財務長官と何立峰副首相らが出席している。

 米国はバイトダンスがティックトックの米国事業を米国の敵対国以外の企業に売却しない場合、米国内での事業を事実上禁止する法律を2024年に成立させていた。売却先はまだ決まっていないが、25年1月に発足したトランプ政権は若者に人気のティックトックの米国事業を継続させたい考えで、売却期限を3回延期している。【ワシントン大久保渉】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。