ロシア ウクライナに軍事侵攻(9月19日の動き)
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ウクライナ 国産防衛装備品の大規模展示会 欧米の投資家なども
ウクライナでは、ロシアとの戦闘が長期化する中、AIを搭載した最新の無人機など、国産の防衛装備品を集めた大規模な展示会が開かれました。
この展示会は、ウクライナ政府などが国内の防衛産業に民間からの投資を呼び込む目的で、9月16日から2日間、ウクライナ西部のリビウで開きました。
ウクライナでは、ロシアとの戦闘が長期化する中、防衛産業が発展を続けていて、会場には無人機やミサイルを製造する企業やAI技術を開発する企業などおよそ230社が出展し、欧米を含む50か国以上から5000人を超える投資家や軍の関係者などが訪れました。
展示会の開幕にあわせてあいさつしたフェドロフ第1副首相兼デジタル転換相は「私たちの国では戦争が起きていて、企業は、製品を試すことで劇的に利益率を向上させている。あなたがたはわれわれのミサイルや地上の防衛装備品などに衝撃を受けるだろう」と述べ、最新の兵器などの開発や製造への投資を呼びかけました。
AIを搭載した偵察用の無人機を製造する企業のブースでは、担当者が、電波妨害を受けても飛行を続けた上で標的を撮影できると説明し、訪れた人たちが詳しい性能などを尋ねていました。
アメリカから訪れた投資家は「ウクライナの製品はコストが低く、イノベーションのサイクルがはやい。現代の戦場で勝つためには必要なことだ。ウクライナは、現在イノベーションにおいて世界をリードしている」と驚いた様子で話していました。
EU ロシアへの追加制裁を加盟国に提案 LNG輸入禁止など
EUの執行機関、ヨーロッパ委員会は9月19日、ロシアに対する追加の制裁を加盟国に提案したと明らかにしました。
アメリカのトランプ大統領は、ヨーロッパに対し、ロシアからの原油の購入をやめるなどしてロシアへの圧力を強めるよう要請していますが、提案では、ロシア産のLNG=液化天然ガスの輸入を2026年末までに禁止する措置をとるとしています。
EUはことし5月、ロシア産のガスの輸入を2027年末までに禁止するなどとする計画を発表していましたが、LNGの輸入禁止の時期を1年早めます。
また、ロシア産の原油を購入する中国の企業への制裁なども盛り込まれているほか、制裁を回避する抜け穴を標的とするとして、ロシアが関与する暗号資産の取り引きを禁止し、ロシア産の石油などを運ぶ「影の船団」と呼ばれる船舶についても118隻を新たに制裁対象にするなどとしています。
EUのフォンデアライエン委員長は声明で「残忍な戦争を終結させるために私たちは引き続きあらゆる手段を使っていく。ロシアが戦場から撤退し、交渉の席に着くことを望む」と述べました。
提案は今後、加盟国による採決が行われます。
ミラノ・コルティナ五輪 ロシアとベラルーシ 「AIN」で参加へ
IOC=国際オリンピック委員会は、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアとその同盟国のベラルーシの選手について、2024年のパリオリンピックでは国としての参加を認めない一方で、「AIN」と呼ばれる国や地域を代表しない「中立な立場の個人資格の選手」として参加を認めていました。
そして、開幕まで5か月を切ったミラノ・コルティナ大会でもこの判断を継続することを、9月19日の理事会で決めて、記者会見で明らかにしました。
会見でコベントリー会長は「パリ大会と全く同じアプローチで何も変わらない」と話し、参加の条件として軍の関係者や軍事侵攻を積極的に支持する選手は認めないと説明しました。
選手の資格を審査する委員会が設置されることも決まり、3人のメンバーの1人として国際体操連盟の渡辺守成会長が選ばれました。
個人資格で出場する選手は、開会式での入場行進ができず、国旗や国歌の使用も認められないため、メダルを獲得した場合の授与式では「AIN」と記された旗と賛歌が使用されます。
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