
【NQNニューヨーク=矢内純一】3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6日続伸して始まり、午前9時35分現在は前日比150ドル66セント高の4万6670ドル38セントで推移している。前日に付けた最高値(4万6519ドル)を上回っている。市場参加者の関心が高い米雇用統計の9月分の発表が延期となった。手掛かりに欠けるなか、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待が引き続き相場を支えている。
与野党対立で10月からの新会計年度の歳出をまかなうための「つなぎ予算」が成立しておらず、政府機関の一部閉鎖が3日目に入った。閉鎖が長期化すれば、米国の消費や企業収益の下押しにつながる可能性がある。
政府閉鎖の影響で、3日朝に予定されていた9月の米雇用統計の発表は延期となった。ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想によると、9月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数は前月比5万1000人増えると見込まれている。
労働市場の減速を背景にFRBが10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも利下げを決めるとの観測は根強い。株高基調が続き、買い遅れないように投資家が持ち高を増やしているとの見方もある。
ダウ平均の構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループやIBM、セールスフォースが上昇している。キャタピラーやJPモルガン・チェースも高い。半面、メルクやナイキが下落している。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は6日続伸して始まり、前日に付けた最高値(2万2844)を上回って推移している。半導体のブロードコムやマイクロン・テクノロジーに買いが入っている。一方、半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)は安い。米政府の新しい対中輸出規制が売上高を押し下げるとの見通しを示したことが重荷となっている。
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