トランプ米大統領㊧とフィンランドのストゥブ大統領(9日)=AP

【ワシントン=芦塚智子】米国のトランプ大統領とフィンランドのストゥブ大統領は9日、ホワイトハウスで会談した。米国がフィンランドから砕氷船4隻を購入し、さらに7隻を米国で建設することで合意したと発表した。米国はロシアや中国との競争が激化する北極圏での沿岸警備隊の監視活動などに活用する。

トランプ氏は会談前に記者団に対し「大部分を共同で建設する」と表明し「我々はこれらの船(砕氷船)を非常に必要としている」と述べた。

ストゥブ氏は、最初の船を2028年に引き渡すと説明した。「北極圏は戦略的、軍事的、経済的に重要であり、これは(トランプ)大統領にとって大きな戦略的決断だ」と語った。

砕氷船は氷で覆われた海域を航行できる。フィンランドは世界有数の生産国だ。

ホワイトハウスによると、米沿岸警備隊で現在稼働中の砕氷船は2隻しかなく、沿岸警備隊は北極圏での「国家安全保障上のニーズ」のために少なくとも9隻を必要としているという。

米国での建設はフィンランドの技術協力を得る。ホワイトハウスは「フィンランドの造船所との合意は米国民のために素晴らしい雇用を創出し、最先端の造船知的財産を米国にもたらす」と強調している。

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