米政権高官は9日、イスラエルとイスラム組織ハマスが、パレスチナ自治区ガザをめぐる和平案の「第1段階」で合意されたラインまでのイスラエル軍の撤退や人質解放などが進んだ後、当面の履行状況の監視に取り組む部隊の要員として、米軍から約200人を派遣すると明らかにした。ガザ内部には展開せず、アラブ諸国やトルコなどの軍と協力しながら地域の安定に取り組む。
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高官によると、中東を管轄する米中央軍から派遣する約200人の要員は、イスラエル軍とも調整しつつ、エジプト、カタール、トルコのほか、アラブ首長国連邦の軍と連携する見通しだ。ガザの外側で駐留する具体的な場所については、10日にも決めることを目指しているという。高官は「(米軍の関与が)大きな安心感をアラブ諸国に与えることになる」と述べた。
この部隊の設置後、トランプ大統領の和平案に盛り込まれていた、ガザの安全確保に当たる「国際安定化部隊」の創設などへと進む。この「第2段階」には、ハマスの武装解除や今後のガザの統治のあり方など、双方の歩み寄りが難しい交渉分野が残されている。
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