
【ロンドン=共同】今年のノーベル平和賞の受賞者が事前に外部に漏れていた疑惑で、ノーベル賞委員会の補佐機関、ノーベル研究所(オスロ)のハルプビケン所長は、国や組織などによるインターネット上の「スパイ活動」によって研究所から盗まれた可能性が高いとの見方を示した。
地元メディアが11日報じた。研究所は流出経路を調査すると表明している。
発表前の受賞者は選考するノーベル賞委の委員ら限られた人しか把握していない。ハルプビケン氏は関係者らが漏らしたのではなく、何者かが研究所のシステムに侵入し、情報を抜き去った可能性が最も高いと指摘した。
具体的な根拠には言及していないが「何年も前から国や組織にとってこの研究所が関心の対象になっている」と発言。動機について政治的、経済的理由の両面で考えているという。今後詳しい調査を進める。
漏洩疑惑を巡ってはベネズエラの野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏への授与発表前の10日未明、一部の賭けサイトでマチャド氏が有力候補として急浮上した。事前に授与を知った何者かが賭け金を上乗せした疑惑が持たれている。
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