ウォール街

【NQNニューヨーク=稲場三奈】15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸して始まり、午前9時35分現在は前日比217ドル74セント高の4万6488ドル20セントで推移している。米東海岸朝に四半期決算を発表した金融を中心に買いが入っている。ダウ平均の上げ幅は一時400ドルを超えた。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、モルガン・スタンレーとバンク・オブ・アメリカが高い。それぞれ朝発表の2025年7〜9月期決算で事業会社の売上高に相当する純営業収益と1株利益が市場予想を上回った。ダウ平均の構成銘柄では、JPモルガン・チェースが上昇している。

エヌビディアも高い。オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが15日発表した25年7〜9月期では受注額が市場予想を上回り、26年12月期通期の売上高見通しは「25年を下回らない」との見方を示した。米半導体関連株に買いが波及し、相場を支えている。

ニューヨーク連銀が朝発表した10月の製造業景況指数はプラス10.7とダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(マイナス1.8)を上回り、前月からも改善した。米連邦政府機関の一部閉鎖の影響で経済統計の発表が遅れるなかで、米経済の底堅さが意識された面があった。

米中の貿易摩擦を巡っては、様子見の雰囲気がある。ベッセント米財務長官は15日、米CNBCの取材に対し、米株式市場の変動により米国が中国との貿易交渉の姿勢を変えることはないとの見方を示した。

その他のダウ平均の構成銘柄では、キャタピラーやナイキ、IBMが高い。半面、トラベラーズとメルクは売られている。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やブロードコムといった半導体株が高い。

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