
【キーウ=共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は18日、ロシアのプーチン大統領が16日のトランプ大統領との電話会談で、侵攻するウクライナでの停戦条件として東部ドネツク州全域の割譲を求めたと報じた。見返りに南部ザポリージャとヘルソン両州の一部地域の支配を放棄する考えを示唆したという。複数の米政府高官の話としている。
米ロ首脳はハンガリーの首都ブダペストでの対面会談を計画しており、領土問題が協議される可能性がある。ウクライナは一切の領土割譲に応じない考えを示している。
トランプ氏は17日に実施したウクライナのゼレンスキー大統領との会談後、交流サイト(SNS)で現在の前線を凍結して戦闘を停止するよう双方に求めた。ワシントン・ポストの報道が事実なら、領土を巡り米ロの間でも立場の違いが浮き彫りになった形だ。
ドネツク州はロシアが2022年に一方的に併合を宣言したウクライナ東部・南部4州の一つ。現在も戦闘が続き、ウクライナはロシア軍が25年内の完全制圧を目指していたが、頓挫したと主張している。4州のうち、東部ルハンスク州はロシアが大部分を占領。南部2州は戦況が膠着しており、ドネツク州に焦点を絞ったとみられる。
トランプ、プーチン両首脳は8月に米アラスカ州で対面会談した際も「領土交換」を議論した。
【関連記事】
- ・トランプ氏「今の前線でウクライナ停戦を」 対ロシア強硬姿勢に陰り
- ・トランプ氏「トマホーク供与せず終戦させたい」 ゼレンスキー氏に
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。