トランプ米大統領㊧とヘグセス国防長官(写真は9日)=ロイター

【ワシントン=共同】トランプ米大統領は19日、コロンビアのペトロ大統領が違法薬物の生産を促していると一方的に批判し、コロンビアへの資金援助を停止すると交流サイト(SNS)で明らかにした。AP通信によると、ペトロ氏は反発した。両国の摩擦が強まりそうだ。

ヘグセス米国防長官は19日、中南米やカリブ海を担当する南方軍が公海上で「麻薬を大量に運んでいた船」を17日に攻撃し、乗っていた3人を殺害したとX(旧ツイッター)で表明した。コロンビアの左翼ゲリラ、民族解放軍(ELN)と関係があるとしたが、根拠は示さなかった。

トランプ氏は、コロンビア産の違法薬物が「米国に死と破壊、混乱をもたらしている」と主張。即時の対応を求め、講じられなければ米国が代わりに行うとし「穏便には済まさない」と述べた。

APによると、米国はコロンビアに対し、2025会計年度(24年10月〜25年9月)に推定約2億3千万ドル(約345億円)を支出した。

ペトロ氏は9月の国連総会一般討論演説で、米軍がベネズエラから違法薬物を運搬していたとする船を攻撃したことを非難し、トランプ氏の罪を問うべきだと訴えた。これまでにもトランプ政権の移民政策や高関税措置をたびたび批判。米政府はペトロ氏の米国ビザ取り消しを発表している。

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