韓国と北朝鮮を隔てる軍事境界線上にある板門店で韓国の統一省が実施してきた見学プログラムについて、同省は20日、トランプ米大統領が韓国訪問を予定する今月末から一時的に中断すると発表した。トランプ氏と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記が板門店で会談する可能性に備えた措置とみられる。
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中断するのは、韓国内の公務員らへの教育向けなどに限定した特別見学プログラム。同省が板門店の出入りなどを管理する在韓国連軍司令部と調整して今年5月から行っており、10月末から11月初めまで実施を見送る。
トランプ氏はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、29、30日に韓国を訪問するとみられている。鄭東泳(チョンドンヨン)統一相はAPEC首脳会議に合わせトランプ氏と金氏による会談の可能性があるとの見方を示しており、米CNNも18日、両氏が会談する案について米政権内で非公式に協議されたと伝えていた。
韓国の大手紙・東亜日報は20日、トランプ氏の訪韓期間中、同司令部が板門店の共同警備区域(JSA)で実施している特別見学を中断する方針だと伝えた。
板門店では2019年6月に両氏による首脳会談が行われており、聯合ニュースは同省と同司令部の措置について「万一の事態への備えである可能性」を伝えた。
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