
【パリ=共同】フランス・パリのルーヴル美術館から歴史的な宝飾品が盗み出された事件で、パリの検察当局は21日、被害総額が推計8800万ユーロ(約154億円)に上ると明らかにした。フランスメディアが報じた。逃走した容疑者らの遺留物が見つかり、捜査当局が指紋の分析を進めている。
事件は19日に発生。4人組が開館後の午前9時半ごろに館内に侵入し、かつての王族らの宝飾品が所蔵されている「アポロンのギャラリー」からネックレスやイヤリングなど8点を奪い逃走した。ナポレオン3世妃(ウージェニー皇后)のブローチも含まれている。
容疑者らの遺留物は電動工具やガソリン、トランシーバー、手袋など。検察当局者によると、4人のほかに実行を手助けした複数の人物がいた可能性があるという。
またパリ検察は21日、パリの国立自然史博物館から推定150万ユーロ(約2億6千万円)相当の金塊を盗んだとして、中国出身の女(24)を同日までに拘束し、組織的窃盗の容疑で本格捜査を始めたと発表した。
フランスでは最近、他の美術館も盗難の被害に遭っており、警備体制の問題が指摘されている。
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