
【ソウル=小林恵理香】北朝鮮の朝鮮中央通信は23日、同国のミサイル総局が22日に極超音速ミサイルの発射試験を成功させたと報じた。韓国軍によると北朝鮮は22日に南西部の黄海北道から北東方向にミサイルを数発撃ち、韓国メディアは北朝鮮領内に着弾したと伝えた。
朝鮮中央通信によると、22日に発射したのは極超音速ミサイル2発だった。ミサイルの種類など詳細には言及がなかった。首都平壌の力浦(リョクポ)付近から発射し、北東部の咸鏡北道・漁郎(オラン)郡にある「目標点を強打した」と伝えた。
ミサイル発射の意図について「潜在的な敵に対する戦略的抑止の持続性と有効性を向上させるための国防能力開発計画の一環だ」と説明した。金正恩(キム・ジョンウン)総書記は視察せず、朝鮮労働党中央軍事委員会の朴正天(パク・ジョンチョン)副委員長らが立ち会ったという。
韓国メディアは22日に発射されたのは北朝鮮が10月上旬に平壌で開いた軍事パレードで公開された改良型の短距離弾道ミサイル「火星11」の可能性が高いと指摘する。
ロシア製の弾道ミサイル「イスカンデル」に似た形状を持つ北朝鮮のミサイル「KN23」の流れをくむとされる。改良型の「火星11」はマッハ5(音速の5倍)以上で飛行する兵器を弾頭部に搭載できるようにしたとみられている。
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