防衛省は27日、ヘグセス米国防長官の肩書を初めて「戦争長官」と表記した。米国の方針を確認した上で、対外発信や儀礼的な場面で使うことを決めた。29日の日米防衛相会談を発表する際に使用した。
トランプ米大統領が9月、国防総省を「戦争省」と呼ぶ大統領令に署名していた。防衛省の安居院公仁報道官は10月3日の記者会見でどのような呼称を使うか問われ「個別の状況に応じ適切に対応する」と述べるにとどめていた。
防衛省は過去に発表した資料に記載した「国防総省」「国防長官」の名称は変更しない。
防衛省は27日、小泉進次郎防衛相が29日にヘグセス氏と会談すると発表した。小泉氏は会談で日本の防衛力強化の方針を伝える。安全保障関連3文書の改定や防衛費の対国内総生産(GDP)比2%の実現前倒しを説明する。
高市早苗首相は防衛力の強化を巡り24日の所信表明演説で安保関連3文書を2026年末までに改定する姿勢を打ち出した。防衛費を27年度にGDP比2%にする従来の政府目標を年度内に前倒しして達成するとも表明した。25年度補正予算で手当てする。
米国は同盟国に防衛費の負担増を求めている。北大西洋条約機構(NATO)加盟国にはGDP比5%まで引き上げるよう要求してきた。ヘグセス氏は3月に当時の中谷元防衛相と開いた会談で具体的な増額規模の水準には言及しなかった。
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