韓国政府は新羅時代の王冠を模した金冠をトランプ氏に贈った(29日、慶州)=聯合

【慶州=小林恵理香】韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は29日、韓国南東部の慶州(キョンジュ)で会談したトランプ米大統領に慶州の国宝「天馬塚金冠」のレプリカを贈呈した。韓国の最高勲章「無窮花(ムグンファ)大勲章」も授与した。

米韓首脳は29日午後、国立慶州博物館で78分ほど会談した。韓国メディアによると、トランプ氏に贈った金冠は新羅時代の都だった慶州の古墳から1973年に出土した王冠の複製。現地の金属工芸職人がトランプ氏のために制作したという。

李氏はトランプ氏への贈り物について「大韓民国の国民が(トランプ)大統領に格別な感謝の気持ちを込めて贈る」と話した。トランプ氏は「とても美しい贈り物だ、すぐ着けてみたい」と喜びをみせた。贈呈する際、両首脳は笑顔で握手を交わした。

「無窮花大勲章」は韓国の発展や安全保障に寄与した功績がある人に贈られる。韓国メディアは過去に90人ほど外国首脳に授与した例はあるものの、米大統領としては歴代初めてだと伝えた。

韓国政府はトランプ氏への最高勲章の授与について「朝鮮半島の平和への貢献と平和の仲介者としての継続的な役割」をたたえるものだと説明する。トランプ氏には金や水晶が使用された襟章も贈られた。

両首脳は会談後、昼食もともにした。韓国大統領府は全国各地の特産物を使用した創作料理でもてなしたと明かした。米国産の牛肉でつくったカルビ煮や慶州産の新米で炊いたごはんなどが出された。

デザートには金粉をまぶしたブラウニーやみかんのお菓子をのせたプレートに「PEACE(平和)」とチョコレートでデコレーションを施した。韓国大統領府は「金色を好むトランプ氏の好みを反映した」と説明した。

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