2025年、大西洋で観測されたハリケーンの中で最強クラスとなった「メリッサ」。
直撃を受けたカリブ海の国々は壊滅的な被害を受け、これまでに少なくとも28人が死亡するなど被害が拡大しています。

中でも大きな被害を受けたのはハイチです。
約2000人が避難しているキャンプ内の様子を捉えた映像では、キャンプ内部にも泥水が押し寄せ、幼い少女が雑巾で拭く様子が。
少女は泥水で茶色くなった雑巾を何度も絞り、浸水した床を拭き続けていました。

ハイチの現地当局は29日、ハリケーンによる暴風雨などにより少なくとも23人が死亡、17人が負傷、行方不明者は13人に上ると発表しました。
死亡した23人のうち10人は子供ということです。

住民の1人は「家には4人の子供がいました。生後1カ月の赤ちゃんと7歳と8歳、そして、もうすぐ4歳になる子供です。4人ともいなくなってしまいました」と話します。

被害はこれだけではありません。
最も強い「カテゴリー5」の勢力でメリッサが上陸したジャマイカも被害は深刻です。

ジャマイカのモンテゴベイで撮影された映像を見ると、洪水による影響で道路は泥に浸かり、被災した家の前に座る女性たちの足元も泥だらけです。

洪水によって靴が流されてしまったのでしょうか、泥に浸かった道を裸足で行き来している男性もいました。

ジャマイカ西部にあるブラック・リバー地区を視察した閣僚は、4人の遺体が見つかったことを明らかにしました。

現在メリッサは5段階で最も弱い「カテゴリー1」に勢力を弱めましたが、ハリケーンとしての勢力を保ったままフロリダ沖のカリブ海の海上にあります。

ジャマイカの隣国・ドミニカ共和国でも1人が死亡。
カリブ海の国々での被害の全容は把握できておらず、今後、被害が拡大するおそれが懸念されています。

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