5月に米国に到着した南アフリカからの難民希望者=ロイター

【ワシントン=芦塚智子】トランプ米政権は30日、2026会計年度(25年10月〜26年9月)の難民受け入れ数の上限を7500人に設定すると発表した。バイデン前政権下の12万5000人から9割以上の大幅削減で、米メディアによると過去最低水準となる。南アフリカの白人の受け入れを優先することも明らかにした。

ホワイトハウスの文書は難民受け入れ数を大幅に削減する具体的な理由を示していない。難民の受け入れ枠を「主に南アフリカからのアフリカーナー(主にオランダ系移民の子孫)や、その他の母国における違法または不当な差別の犠牲者に割り当てる」と説明している。

トランプ政権は不法移民の摘発に加え、外国人の受け入れを制限する方針を打ち出している。自然災害や紛争などが起きた国から避難してきた人に一時的な滞在と就労を認める「一時保護資格(TPS)」についても、ベネズエラ人やハイチ人などに打ち切りを発表した。

トランプ政権は黒人主導の南ア政府が少数派の白人の土地を不当に収用し、白人への迫害を黙認していると主張。難民として受け入れる方針を示している。

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