
【モスクワ=共同】欧州南東部の旧ソ連構成国モルドバの議会は10月31日、ドリン・レチャン首相の後任として経済学者で企業家のアレクサンドル・ムンチャヌ氏(61)を承認した。親欧米のサンドゥ大統領から新首相に指名されたムンチャヌ氏は議会承認に先立ち、2028年までに欧州連合(EU)加盟を実現できなければ辞職すると述べ、決意を示した。
モルドバでは世論が親欧米と親ロシアで二分してきたが、9月下旬の議会選でサンドゥ氏率いる親欧米の与党「行動と連帯」が過半数を確保し、親ロシアの野党連合「愛国者ブロック」に勝利。大統領と、新たに発足した議会が承認した首相が一体となり、親欧米路線の継続が可能となった。
インタファクス通信によると、ムンチャヌ氏はモルドバと米国、モルドバと歴史的に関係が深いルーマニアの国籍も所持。ロシアの侵攻を受ける隣国ウクライナの首都キーウに20年間居住し、投資会社を率いてきた。
首相を含む新内閣の承認の採決では「愛国者ブロック」を形成した社会党や共産党など全ての野党が反対を表明し、採決を棄権した。
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