イスラム組織ハマスから引き渡された人質3人の遺体を運搬する車両(2日、パレスチナ自治区ガザ)=AP

【エルサレム=共同】パレスチナのイスラム組織ハマスは2日、自治区ガザの和平計画「第1段階」合意に基づき、人質3人の遺体を赤十字を通じてイスラエルに引き渡した。首相府が発表した。身元が確認されればガザに残る人質遺体は8人になる。一方、イスラエルのネタニヤフ首相は軍のガザ支配地域内にハマスの拠点が残っているとして制圧に意欲を示した。

ハマスは3人の遺体はガザ南部のトンネルで見つかったとしている。合意ではハマスは遺体を含む人質48人全員を10月13日までに引き渡すことになっていた。イスラエルはハマスが所在を把握しながら収容していないと主張し、不満を強めている。ただ、荒廃するガザではがれきに埋もれ収容が困難なケースもある。

停戦合意後、イスラエル軍はガザの約半分を支配下に置いている。ネタニヤフ氏は、ハマスの拠点がガザ南部ハンユニスと最南部ラファの軍支配地域に残存しているとして「必ず排除する」と強調した。

パレスチナ通信によると、イスラエル軍は2日、ガザ北部ガザ市を無人機で攻撃し男性1人が死亡した。軍は軍支配地域に入った戦闘員を攻撃したと主張した。

ガザ保健当局によると、2023年10月の戦闘開始後のガザ側死者は6万8800人を超えている。

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