ニューヨークのウォール街=遠藤啓生撮影

【NQNニューヨーク=森川サリー】5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前10時現在は前日比95ドル93セント高の4万7181ドル17セントで推移している。ディフェンシブ株の一角に買いが入り、相場を支えている。半面、ハイテク株を中心に株式の割高感が引き続き意識され重荷となっている。

アムジェンが3%あまり上昇している。前日に発表した2025年7〜9月期決算では売上高と特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。25年12月期通期の収益見通しを引き上げ、好感した買いが集まっている。5日に四半期決算を発表したマクドナルドも高い。

5日発表の10月のADP全米雇用リポートで、非農業部門の雇用者数は前月比4万2000人増と、7月以来の高水準だった。ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(2万2000人増)を上回った。9月分も上方修正された。

同日発表の10月の米サプライマネジメント協会(ISM)サービス業景況感指数は52.4と市場予想(50.5)を上回った。米経済が底堅さを保っているとの見方が株式相場を支えている面もある。

ハイテク株を中心に株式の割高感が強まっているとの懸念は根強い。ダウ平均の構成銘柄ではないが、データ分析プラットフォームのパランティア・テクノロジーズは一時前日比5%安をつけるなど、続落している。

そのほかのダウ平均の構成銘柄では、メルクやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、IBMが高い。アナリストが目標株価を引き上げたキャタピラーも上昇している。一方、ホーム・デポやゴールドマン・サックス、ウォルマートが下落している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。4日に四半期決算を発表した半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)はもみ合っている。

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