辞任を表明したBBCのデイビー会長(11日、ロンドン)=PA・AP

【ロンドン=時事】英BBC放送がトランプ米大統領の演説を恣意(しい)的に編集した問題で、辞任を表明したBBCのデイビー会長は11日、職員向けのメッセージで「われわれは過ちを犯した」と認めた。トランプ氏側は提訴も辞さない構えだが、会長はこれには触れず「われわれのジャーナリズムのために闘う」よう職員を鼓舞した。

BBCは9日、2021年の米議会襲撃直前にトランプ氏が行った演説を扱った番組で誤解を与える編集が行われたとして、デイビー氏とニュース部門のターネス最高経営責任者(CEO)の辞任を発表した。その後、トランプ氏の代理人がBBCに書簡を送り、番組の撤回や謝罪などを要求。14日までに応じなければ10億ドル(約1540億円)を求めて提訴すると警告した。

公共放送として強い影響力を持つBBCの不祥事の衝撃は大きく、英国では報道の在り方を巡って連日議論が続いている。

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