中国外務省の毛寧報道局長は17日の定例会見で、今週末に南アフリカで開かれる主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席する李強(リーチアン)首相が高市早苗首相と会うかを問われ、「予定はない」と答えた。中国が早い段階で首脳同士の面会予定がないことを明らかにするは異例だ。

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 同様の例は、2022年8月に当時のペロシ米下院議長が台湾を訪問した直後、王毅国務委員兼外相とブリンケン国務長官の会談を否定した例などがある。

 今回、台湾有事が「存立危機事態」になり得るとの見解を示した高市氏の国会答弁について、中国政府は答弁の撤回を求めつつ、国民に対して日本への渡航自粛や、日本留学の「慎重な検討」を呼びかけるなど対抗措置とみられる動きを見せている。G20サミットでの高市氏と李氏との接触について否定的な見方を示すことで、高市政権を揺さぶる狙いがあるとみられる。

 一方、外務省の金井正彰アジア大洋州局長が17日に中国を訪問。18日以降に中国外務省の劉勁松アジア局長との局長級協議に臨む予定で、対話継続の意思を伝えるとみられる。

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