
【ニューヨーク=斉藤雄太】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発して始まり、前日比の上げ幅は一時800ドルを超えた。終値ベースの最高値(4万5014ドル)を一時上回った。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が同日の講演で雇用の下振れリスクを強調し、投資家は9月の利下げ実施への期待を高めた。
パウエル氏は22日、経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」の講演で利下げを「慎重に進める」と語った。雇用の悪化とともにトランプ政権の関税がインフレ再燃を招くリスクにも触れ、利下げ判断はデータ次第との姿勢も強調したが、市場は利下げ実施の確度が高まったと受け止めた。
米債券市場では金融政策の動向に敏感な2年物国債利回りが前日比で0.1%ほど低下(債券価格は上昇)し、3.7%を割り込む場面があった。ニューヨーク外国為替市場では米金利低下でドル安が進んだ。対ドルの円相場は一時、1ドル=147円10銭台とパウエル氏の講演前から1円以上の円高・ドル安に振れた。
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