
【ワシントン=共同】3日に84歳で死去した米共和党のディック・チェイニー元副大統領の葬儀が20日、首都ワシントンのワシントン大聖堂で営まれた。民主党のバイデン前大統領らも参列し超党派で追悼。AP通信によると、共和党のトランプ大統領とバンス副大統領は招待されず、確執が改めて浮き彫りになった。
トランプ氏はチェイニー氏の死去に沈黙を保っている。20日にワシントンのイベントで登壇したバンス氏は哀悼の意を示し「政治的な不一致はあったが、彼は米国のために尽くした」と語った。
二人三脚で政権を運営したブッシュ(子)元大統領は弔辞で「米国とその利益を守るためにどこまでも献身した副大統領だった」と言及。長女リズ・チェイニー元下院議員は「党よりも米国人としての結束を優先しなければならないことを知っていた」とし、トランプ政権下で党派対立や社会の分断が深まっていることを遠回しに批判した。
ネオコン(新保守主義)の代表格として知られたチェイニー氏は2020年大統領選で不正があったとするトランプ氏の主張や、トランプ氏支持者による議会襲撃事件を非難。24年大統領選ではリズ氏と共に、民主党候補のハリス前副大統領に投票すると表明した。
葬儀にはハリス氏や、議会襲撃事件でトランプ氏と決別したペンス元副大統領らも参列した。
【関連記事】
- ・「悪役」引き受けた愛国者 故・チェイニー元米副大統領、対テロ戦に功罪
- ・チェイニー元米副大統領が死去 ブッシュ政権でイラク戦争主導
- ・共和チェイニー氏、ハリス氏を支持 「トランプ氏は危険」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。