
【ニューヨーク=共同】日本の山崎和之国連大使は24日、台湾有事に関する高市早苗首相の国会答弁の撤回を求めた中国の傅聡国連大使に反論する書簡をグテレス国連事務総長に送った。日本の国連代表部が発表した。
書簡では「日本政府の防衛の基本的な方針は、専守防衛という受動的な防衛戦略だ」と強調。「武力攻撃が発生していないにもかかわらず日本が自衛権を行使するかのごとき中国の主張は誤っている」と訴えた。
また、台湾に対する日本の立場は1972年の日中共同声明から変わっていないとして、台湾問題が「対話により平和的に解決されることを期待する」とした。中国側が、日中間の人的、経済的交流や水産物の貿易を萎縮させていると指摘。日本は「対話を通じて冷静に対応していく」と表明した。
国連のドゥジャリク事務総長報道官は24日、悪化する日中関係について「対話を通じた緊張の緩和が重要だ」と語った。中国の傅大使から送られた書簡の扱いについては、加盟国と共有する「責務を果たす」と述べるにとどめた。
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