
【ニューヨーク=共同】国連総会のベーアボック議長(ドイツ)と安全保障理事会の今月の議長国、シエラレオネのカヌ国連大使は25日、来年末に任期満了を迎えるグテレス事務総長の後任選出作業を始めるとの書簡を全加盟国(193カ国)に送付した。両氏は書簡で加盟国に候補者の推薦を要請し、初の女性事務総長の就任に向け「検討を促す」と期待を込めた。
安保理が候補を来年秋ごろまでに選出し、総会はその候補を承認する流れ。選出手続きの透明性を向上させるため、安保理が本格的な選定に入る来年7月末までに、候補者から意見を聞く機会を設けるとした。これまでに国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長(アルゼンチン)が立候補を表明している。
ベーアボック氏は声明で、米国が国連への資金拠出を大幅に削減するなど自国の利益を優先する動きが拡大する中、国連は「財政的、政治的」な危機にあると指摘。次期事務総長は「強力で献身的、効果的なリーダーシップを発揮し、国連を未来に適応させる」必要があると訴えた。
国連は今年で創設80年を迎えたが、歴代事務総長は男性が務めてきた。
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