聴覚に障害があるアスリートの国際大会・東京デフリンピックに県出身選手3人が出場し、それぞれ金・銀・銅を獲得する活躍をみせた。このうち、バスケットボール女子の鶴岡市出身・小鷹実春選手はチーム最多の得点をあげ、金メダル獲得に大きく貢献した。
23日の準決勝にも先発して15得点と、チームで2番目の得点を挙げたバスケットボール女子日本代表の小鷹選手。
白のユニフォーム・アメリカとの決勝も先発出場。
赤の日本は前半、小鷹選手にボールを集めてシュートをねらう戦術でリードを奪う。
(解説)
「23番(小鷹選手)が3ポイントを決めました」
そのまま守り切り、前半は37対29の8点差で第2クウォーターまで折り返す。
そして後半。
(解説)
「アメリカ、もう1本フリースロー決めました」
前回金メダルのアメリカが攻勢を強め一時逆転されるが、そこで試合のカギを握ったのが小鷹選手だった。
第4クウォーターでも3ポイントシュートを決めて得点を重ねる。
(解説)
「ノーマークですよ。入りました」
サイズがあるアメリカを相手に一進一退の攻防が続いたが、終盤の日本がフリースローを決め、試合はそのまま65対64で終了。
前回王者のアメリカを1点差で下しての金メダル。
(解説)
「初優勝、初の金メダルになります」
小鷹選手は、この試合でもチーム最多の24得点。
ディフェンスでもリバウンドでも頑張り、金メダル獲得に大きく貢献した。
(女子バスケットボール代表・小鷹実春選手)
「日本のバスケットは強いんだっていうこと、やってきたことは間違っていなかったことを証明できたのですごくうれしい。自国開催でしか味わえない雰囲気の中で試合ができたのはすごく光栄」
サッカー男子では、酒田市出身の齋藤心温(しおん)選手がトルコとの決勝にフル出場。
日本は前半3分に白のユニフォーム・トルコに失点を許したが、直後、反撃のカギは齋藤選手からだった。
(解説)
「パスが入ってゴール!」
前半6分、齋藤選手のロングボールから前線の林選手がシュートを決めすぐさま同点に並ぶ。
(解説)
「3番、齋藤心音選手、非常に良いパス入りました」
しかし、前半17分に再び失点を許すと、後半は反撃のチャンスをつかめないまま試合終了。
1対2で銀メダルとなった。
金メダルには届かなかったものの、デフリンピック・サッカー男子では、史上初めてとなるメダル獲得。
そして、競泳女子400メートルメドレーリレー決勝には、酒田市出身の齋藤京香選手が出場した。
3位で戻った2人目・平泳ぎの泳者から、バタフライの齋藤選手にタッチ。
猛スピードで追い上げ、前半50メートルをイギリスに次いで2位で折り返した。
(解説)
「4レーンのイギリスが先頭ですが、日本が2位に上がっています。齋藤京香が素晴ら泳ぎを見せている」
中国との2位争いのままアンカーにつなぐ。
しかし、中国がイギリスを追い抜く怒涛(どとう)の泳ぎを見せ日本は3位、銅メダルを獲得。
デフリンピック2大会連続でメダルを獲得するのは、齋藤選手が県勢では史上初めて。
つい先ほど閉会式が終わった。
日本のメダルは計51個と史上最多。これは選手たち・それを支えた人たちの頑張り・努力の証といえる。
注目も集まり、これまでデフアスリートのことを知らなかった人たちにもハンドサインなどがお馴染みとなった。
大会が終わったので、「これで終わり」ではなく「これから」が大事。
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