香港北部の新界地区で高層住宅7棟が焼け、少なくとも128人が死亡した大規模火災で、香港政府は29日から3日間を犠牲者への追悼期間とした。各所に設けられた記帳台では朝から市民らが訪れて弔意を記していた。

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 同日午前9時前、繁華街・銅鑼湾(コーズウェイベイ)近くの記帳台では、開始前から約10人の市民が列をなしていた。記帳ノートには「犠牲者の方々が速やかに適切に処置され、生存者の心が癒やされることを願う」などと書かれていた。

 近くに住む20代女性は、自身も最近親戚が病死したばかりといい、「とても受け入れられない体験だった。火災で家族を亡くした方々の悲しみに少しでも寄り添えたら」と声を震わせた。

 追悼期間中、中国国旗と香港の旗は半旗を掲げる。香港政府トップの李家超(ジョン・リー)行政長官は同日午前、政府庁舎前の広場で半旗に向かい、政府職員らと3分間黙禱(もくとう)した。

 香港政府によると、28日夜の時点で火災による死者は128人。うち89人の身元がまだ判明せず、16人の遺体はまだ建物内に残されているという。また、当局への行方不明者に関する467件の通報のうち、約200人の状況がわかっていない。当局は「今後さらに建物内から遺体が見つかる可能性も排除しない」としている。

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