
【ソウル=小林恵理香】韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏を巡る疑惑を捜査する特別検察は1日、呉世勲(オ・セフン)ソウル市長を政治資金法違反の罪で起訴したと発表した。
呉氏は2021年4月のソウル市長選の際に政治ブローカーに世論調査を依頼し、その費用を後援者に肩代わりさせた疑いがある。政治ブローカーは22年大統領選の際の保守系「国民の力」の党内選挙などでも偏った世論調査を用いて特定の人物を後押しした疑いで捜査を受けている。
政治ブローカーは21年1〜2月に世論調査を計10回実施した。後援者は同年2〜3月の間に5回にわたり、調査費名目で計3300万ウォン(およそ350万円)を政治ブローカー側に支払ったとされる。
呉氏は1日、在宅起訴を巡って「証拠も実態もなく公判を続けるのが困難な事件だ」とのコメントを発表した。「まともな証拠が1つもない、無理な起訴だ」と訴えた。
呉氏は21年にソウル市長に当選し、通算4期目を務める。保守系最大野党「国民の力」に所属しており、26年6月のソウル市長選の最有力候補とされている。
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