子供にスマホの所有が広がる中で健康へのマイナス影響も指摘される(写真はイメージ)=ロイター

【ニューヨーク=西邨紘子】米ペンシルベニア大の研究者などは1日、12歳以下の子供がスマートフォンを所有すると、うつ病や肥満、睡眠不足などの健康リスクを高める可能性があるという研究結果を発表した。欧州でSNS規制の議論が進むなど、未成年をスマホ依存から守る動きが世界的に広がっている。

研究では12歳の時点でスマホ(タブレット型の携帯端末なども含む)を所有していた子供のグループは、同年代の持たない子供のグループに比べ、うつ病と診断される確率が31%、肥満になる確率が40%それぞれ高かった。また、睡眠不足(1日9時間未満)に陥る確率も62%高かった。

スマホを持ちはじめる年齢が若いほど、肥満や睡眠不足が起こりやすくなる傾向があったという。

研究は1万588人の子供を対象に米国国立衛生研究所が集めた脳認知発達に関する研究のデータをもとに、スマホ所有との関連性についてペンシルベニア大やコロンビア大の研究者チームが分析してまとめた。1日、米学術誌「ペディアトリックス」に掲載した。

米調査機関ピュー・リサーチ・センターの24年調査によると、米国の11~12歳の約6割、13~17歳では9割以上がスマホを所有している。

NTTドコモのモバイル社会研究所による24年の調査では、日本でも小学校高学年の半数以上、中学生では9割近くがスマホを所有していた。子供がスマホを持ち始める年齢は24年の全国平均が10.3歳で、日本でもスマホ所有年齢が若年化している。

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