中国の傅聡国連大使=ロイター

【ニューヨーク=共同】中国の傅聡国連大使は1日、台湾有事に関する高市早苗首相の国会答弁の撤回を求める2度目の書簡を国連のグテレス事務総長に送った。1度目の中国の書簡に反論した日本が「根拠なく中国を批判している」と指摘。高市政権が非核三原則の見直しを検討していることなどを挙げ、日本が「再軍備を進めている」と警戒を呼びかけた。

傅氏は書簡で日中対立の直接的な原因について、高市氏の挑発的な国会答弁が原因だと強調。「台湾問題への軍事介入を示唆した」ことは戦後秩序を覆し、国連憲章違反に当たるとして、中国側の書簡送付は「正当で必要な措置だった」と説明した。

傅氏は11月21日、台湾有事に関し武力行使を伴えば存立危機事態になり得るとした高市氏の国会答弁の撤回を求める書簡をグテレス氏に送った。

日本の山崎和之国連大使は24日、反論する書簡をグテレス氏に送付。「日本政府の防衛の基本的な方針は専守防衛という受動的な防衛戦略だ」と強調。「武力攻撃が発生していないにもかかわらず日本が自衛権を行使するかのごとき中国の主張は誤っている」と訴えた。

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